ドイツ臨床留学報告
当講座助教 川畑先生が、ドイツHeidelberg Universityの肝胆膵移植外科にて、膵臓外科の勉強をすべく半年間にわたる臨床留学に行ってきました。
写真はHeidelberg Universityからの感謝状だそうです。

ハイデルベルグ大学肝胆膵移植外科は医局員が100人余り、年間の手術件数1800件(膵臓手術600件、肝切除200件、肝・腎移植250件、消化器手術800件)というmega volume centerでその頂点に君臨するのがprof.Büchlerです。ドイツ人特有の厳格で、気難しく、何事にも妥協を許さない人物ですが、ドイツ内外からその魅力ある人柄・外科手術を慕って人々が集まる、と評判の外科医です。
特に膵臓外科は、現在世界No1の症例数を誇り、膵Whipple手術における”Uncinate process first”や”Artery-first approach”、肝切除における“stapler hepatectomy”などの独自の手術手技を創造・実践している世界トップクラスの施設です。

Prof.Büchlerは世界的にも高名であり、世界各国から彼の手術を求めて患者が押し寄せてきます。エジプト・ムバラク元大統領のWhipple手術をしたことは有名な逸話です。
1日中、手術室を渡り歩き、日に3~6件の膵切除・肝切除をこなします。高難度手術をやって見せ、後進に手本を見せます。

膵臓グループ担当prof.Wernerとの写真(ドイツ外科学会に於けるLIVE “Whipple operation”中継後の一コマ)

さらに1か月、フランス・ストラスブルグ大学肝胆膵外科で1か月の研修を行いました。
ストラスブルグ大学肝胆膵外科は、Prof. Pessauxのチームで膵whipple 手術hanging maneuverとベルゲッティ直伝の肝hanginh maneuverを教えてもらいました。その他にも、内視鏡外科で有名なIRCADで腹腔鏡手術・ロボット手術・ナビゲーション手術を体験・研修させて頂きました。